定番のビジネスアプリケーションとして利用されるOffice製品ですが、2023年4月11日にOffice 2013のバージョンはサポートの終了を迎えることがアナウンスされています。
公式サイト:「
Office 2013 のサポート終了 - Microsoft サポート
」
この記事ではサポート終了による影響と、移行先であるOffice 2021とMicrosoft 365を比較します。
▼Office 2013のサポート終了による影響
Office 2013のメインサポートは2018年で既に終了しており、この度2023年4月11日に延長サポートが終了を迎えます。これにより、毎月のセキュリティの脆弱性に対する更新プログラムが提供されなくなります。
サポートが切れたOfficeを企業で使用し続けることはセキュリティに関する問題はもちろんのこと、互換性などに関するリスクを伴うため、適切な移行先を選択する必要があります。
移行先の選択肢となるのが、後継製品でありオンプレミスで利用する形のOffice 2021 と、クラウドサービスとして利用するMicrosoft 365になります。
Office 2021を選択する場合、必要台数を把握し、ユーザーへ展開、そしてサポート期限が来たらリプレイスといった流れで、運用においてはこれまでと大きな変化はありません。
しかし、Office 2021は発売時点で延長サポートの提供が発表されておらず、トータルのサポート期間は5年程となっており、従来のオンプレミスOffice製品よりもサポート期間が短く設定されております。
対してMicrosoft 365は、サポートの期限がないことや、共同編集機能といったMicrosoft 365ならではのメリットがあることから、弊社はMicrosoft 365への移行を推奨しております。Microsoft 365のメリットについてはこちらの記事でご紹介しておりますので、併せてご参照ください。 「 「Office」のサポート切れはクラウド化のチャンス? パッケージ版とクラウド版を比較 | 情シスレスキュー隊 (softcreate.co.jp) 」
Microsoft 365への移行にあたって、利用形態や運用に関するポイントがあるため、事前に確認しておく必要があります。
▼Microsoft 365への移行のポイント
① 複数の社員で共有して使用しているデバイスがあるか
Microsoft 365はユーザーライセンスといい、利用する人数にあわせてライセンスを 購入する必要があります。そのため、共有デバイスがある場合は利用人数分の ライセンスを購入する必要があります。それぞれが個人デバイスを持たず、 共有デバイスのみ使用している場合、コストが割高になってしまうケースがあるので 注意が必要です。
② オフライン環境の利用について
Microsoft 365はオフライン環境でも利用することはできますが、30日に1度ライセンスの認証が必要となり、その度にインターネットに接続する必要があります。そのため完全なオフライン環境で利用には適していません。
③ コストについて
Office 2021は初期費用が大きくなりますが、その後の利用にあたって費用は発生しません。 対してMicrosoft 365は初期費用を低額に抑えたうえで、利用期間中は安定したコストを支払い続けるという違いがあります。Office 2021のサポート期間が5年であることから、 5年の利用を想定しコスト比較すると、Microsoft 365のほうが安くなるように設定されております。他にもサポート切れによる再予算化の不要や、追加費用無しで最新版Officeを利用できるといったことから、Microsoft 365によるコストメリットは大きいといえます。
④ 既存システムの作動について
Office2021とMicrosoft 365のどちらを選択した際にも共通していることですが、 自社開発アプリやマクロをOfficeで使用している場合、新しいバージョンに 切り替えた際に急に動かなくなるといったことがないように事前に動作確認をする 必要があります。
本コラムではOffice 2013のサポート終了による影響やMicrosoft 365への移行のポイントについてご紹介しました。それぞれを比較し、自社の利用形態にあった製品をご選択の上、サポート終了までの適切な移行を推奨いたします。