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迫る Windows 10 サポート終了、知っておくべきWindows 11 移行と運用のポイント

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この記事の内容
2025年10月、 Windows 10 がサポート終了、セキュリティ対策漏れには要注意
Windows 11 移行の全体像を把握しておこう
Windows 11 移行をきっかけに見直したいPC運用管理
おわりに

Windows 10 のサポート終了が迫る中、これから自社PCのWindows 11移行を進める情シスはどのように対応するべきでしょうか。今回は、Windows 11 移行と運用について、情シスが把握しておきたいポイントをまとめました。

2025年10月、 Windows 10 がサポート終了、セキュリティ対策漏れには要注意

2023年4月、 Microsoftが Windows 10 のサポート終了を公式発表しました。最終バージョンは「Windows 10 22H2」で、サポート終了日は2025年10月14日となる予定とのことでした。Windows 10 がサポート終了する主な理由として、最新のセキュリティ要件や技術革新に対応するためであり、Windows 11 では、昨今、脅威が増しているサイバー攻撃への対策強化や、ハイブリッドワークを含め最新のデジタル環境に適応するために設計されているといいます。

Windows 10 のサポートが終了してもPCを利用することはできますが、Windows 10 の無料ソフトウェア更新プログラム、テクニカルサポート、セキュリティ修正プログラムがMicrosoft から提供されなくなります。サポートが終了した状態で Windows 10を使い続けることで、Microsoft はセキュリティ更新プログラムの提供が行われないため、セキュリティ対策上、危険な状態になるとしています。

2025年10月、 Windows 10 がサポート終了、セキュリティ対策漏れには要注意

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)でも、「 Windows 10 のサポート終了に伴う注意喚起 」を発表し、次のように述べています。

2025年10月14日(米国時間)に、Windows 10のサポートが終了します。
サポート終了後はセキュリティ更新プログラムの提供がなくなり、セキュリティリスクが高まります。
同ソフトウェア製品の利用者においては、サポートが継続している後継製品、または代替製品への移行などの対応が望まれます。また、OSだけでなく、対象OS上で稼働するアプリケーションもサポートが順次終了していくため、あわせて対策が必要です。

このように、Windows 10 サポート終了に伴うセキュリティリスクの高まりからも、Windows 11への移行は不可欠と言えます。
※Windows 10のサポート終了後も、有償で重要なセキュリティ更新プログラムを受け取ることができる、「Windows 10用の拡張セキュリティ更新(ESU)プログラム」があります。このプログラムを利用することで、セキュリティ対策は可能ですが、費用面や技術サポートの制限などがあることから、詳細まで確認した上で利用を選択することが望まれます。
参考:Windows 10用の拡張セキュリティ 更新 (ESU) プログラム

2025年10月、 Windows 10 がサポート終了、セキュリティ対策漏れには要注意

Windows 11 移行の全体像を把握しておこう

Windows 10 から Windows 11 移行は単にPCを入れ替えればよいというものではありません。段階的・計画的に実施する必要があるでしょう。社内のPC台数にもよりますが、移行完遂まで長期間を要する場合もあります。計画的に遂行し、予期せぬトラブルを回避するためにも、事前に移行の全体像を把握しておくことが重要になります。ここでは、移行までの全体像とポイントを整理しましょう。

1.Windows PCの台数やOSなどの状況を把握する

会社全体のPCの棚卸しを行います。社内で所有する全てのPC台数、移行対象となるWindows PCの台数、利用しているアプリケーションなどの詳細を把握します。

1.Windows PCの台数やOSなどの状況を把握する

2.Windows機の互換性チェック

移行対象となるWindows PCのスペックを確認します。 Windows 11 の最小システム要件(CPU、メモリ、ストレージ、TPM 2.0など)を確認し、移行対象のPCが Windows 11 にアップデート可能であるかを判断します。また、 Windows 10 環境で使用しているアプリケーションが Windows 11 環境でも動作するか互換性を確認します。

3.Windows 11移行計画の策定

Windows 11 への具体的な移行計画を定めます。移行計画は企業規模やPC台数、組織のあり方により異なりますが、ここでは Microsoft が提供する情報などをもとに整理した汎用的な流れを紹介します。

(1)現状分析
社内の全PCのイベントリを作成します。Windows 11 移行対象となるPCを選別し、そのうちアップデート可能な Windows 11 互換機、入れ替えが必要なPCとに分類します。
(2)計画策定…移行の優先順位を定める
全社一斉に Windows 11 へと移行することは現実的ではありませんので、段階的に移行していくことになります。まず先行して導入する部署や台数などを策定します。何か問題が生じた場合に対応する時間も考慮しながら、全社移行完了までのスケジュールを定めます。
(3)パイロット導入開始
先行グループから Windows 11 への移行をスタートします。少人数のグループから試行しますが、その際に何か問題が生じた場合に対応を行いやすい情シス部門が選ばれることも多いでしょう。この段階で課題を洗い出し、全社への移行計画がスムーズに進められるか検証します。また、その過程で、移行に関するマニュアルやヘルプデスクの整備も進めます。
(4)段階的に展開
優先度の高い部門から順に移行を実施します。必要に応じマニュアルの更新やトレーニングなどを実施します。
(5)全社展開完了・Windows 11環境の運用へ
全PCが Windows 11 に移行するまでは、Windows 10 と Windows 11 とが混在する環境になります。Microsoft は「Windows 11 と Windows 10 は共存できるように設計」され、「共通のセキュリティ機能と管理機能が提供」されると述べています※。しかし、あらゆる機能やサードパーティ製品などが互換性があるわけではないので注意が必要です。
また、Windows 11 ではハイブリッドワークを見据えリモートデバイスの管理が容易に行えるようなクラウド管理の機能が強化されています。こうした機能を活用することで、Windows 11 環境を効率的に運用できるようになることでしょう。
※「Windows 11 の展開計画: 企業向けのベスト プラクティス」より

Windows 11 移行をきっかけに見直したいPC運用管理

Windows 11 移行してからも、情シスにとってPC運用管理は主要な業務の1つとなることでしょう。その点では、Windows 11 環境では情シスがPC運用管理を効率化しやすくなる機能や環境が用意されています。そのうち特徴的な項目をいくつか紹介します。

●セキュリティ対策…ゼロトラストへ
Windows 11 では、リモートワーク環境でも高いセキュリティを提供するためにゼロトラストセキュリティモデルにも対応している点が特徴的です。TPM 2.0やセキュアブートなど機能が標準搭載されることで、ユーザー、ID、データ、デバイスを多層的に保護しています。

●クラウド運用管理…PC運用管理のモダナイズ化へ
Windows 11 は、ハイブリッドワーク環境でのPC利用を前提にクラウドとの連携がよりシームレスに行えるようになりました。そのポイントとしてMicrosoftでは、次の3点を挙げています。

1. クラウドベースの ID
Microsoft Entra ID を利用して社員にシングルサインオン(SSO)を実現。会社のアプリおよびリソースへの安全なアクセスを提供できます。
2. クラウドベースの管理
Microsoft Intune を利用して、エンドポイント セキュリティ、デバイス管理、インテリジェントなクラウド アクションを実現します。
3. IT部門/情シスによるアプリケーションのキュレーション
情シスが必要なアプリ選定・インストールが行いやすくなります。Microsoft 365 のアプリや必須の基幹業務アプリも、直接またはデスクトップ/アプリ仮想化を通じてインストールできます。

(「 Windows 10 と Windows 11 のクラウド構成 」をもとに作成)

おわりに

今回は、Windows 10 のサポート終了と、それに伴うWindows 11 への移行に関する概要を整理しました。まだ Windows 10 のPCが社内に残っていて、これから Windows 11 への移行を進めるという企業の情シスはぜひ参考にしてください。

一方で、Windows 11 への移行に課題が多い、運用に不安がある、という方はアウトソースするのも一案です。ぜひお気軽にご相談ください。また、下記の関連サービス利用も検討してみてはいかがでしょうか。

1.Windows PCの台数やOSなどの状況を把握する

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