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いまさら人に聞きにくい! Microsoft Teams の基本〜メリット・導入・定着のコツ〜

Microsoft 365
Teams
この記事でわかること

テレワークの導入をはじめ、場所や時間にとらわれない働き方が社会的に推進される中、組織の情報共有やチームワークに役立つITツールの重要性が高まっています。そこで本記事では、Microsoft のコラボレーション・コミュニケーションツールである「Microsoft Teams」について、これから使い始めたい方、もう一度使い方を見直したい方に向けて、基礎的なところからわかりやすく解説していきます。

この記事の内容
Microsoft Teams とは? その価値と基本的な考え方
Microsoft Teamsの最初の導入シナリオ
Microsoft Teams 定着の3つのヒント
まとめ

Microsoft Teams とは? その価値と基本的な考え方

Microsoft Teams とは、ビデオ会議やチームチャット(チャットベースコラボレーション)、チャット、電話、ファイル共有など、組織のコミュニケーションや情報共有などに役立つ機能をまとめたクラウド型のビジネスツールです。Microsoft Teams は「統合デジタルワークプレイス」として日々の業務を円滑に進めるために役立つツールといえます。なお、Microsoft Teams は法人向けの Microsoft 365 に含まれているため、すでに Microsoft 365 を利用している企業ならばすぐに利用開始できる点も魅力の1つです。

Microsoft Teams が注目を集めている背景

Microsoft Teams をはじめとするコラボレーションツールが注目を集める背景として、災害時やパンデミックなどの際のBCP(ビジネス継続性)への取り組み、多様な働き方への対応といった課題に対し、ITが本格的に活用できる環境が整ってきたことが挙げられます。その結果、個々の社員の自宅をはじめ、社外からオンラインで勤務するテレワークは、場所や時間にしばられない新たな働き方として急速に普及しました。

一方でテレワーク環境では、コミュニケーションや情報共有など、組織内のチームワークに課題が生じやすく、この課題を解決し生産性を高めるためにもコラボレーションやコミュニケーションの推進が求められ、Microsoft Teams のようなツールの普及が進みました。

Microsoft Teams のメリット…Microsoft 365 利用企業ならすぐに使える・試せる点

チャット、Web会議、資料共有、電話などを行うツールは数多くあります。その中でもMicrosoft Teams にメリットがあるのは、法人向けの Microsoft 365 に含まれていてすぐに始められるという点。費用も Microsoft 365 に含まれているので、まず、コラボレーションツールを試してみたいという企業には適しています。手間やコストをかけずに、チャット、Web会議、共同編集などができるというのは大きなメリットでしょう。

また、Microsoft Teams ではほかのOffice 製品との連携に優れている点もメリットといえます。たとえば、Word や Excel などの Office 製品で作成したファイルを Teams 上で共有しながら、共同編集も可能です。

このように Microsoft Teams は、テレワーク環境でのコミュニケーション課題を改善し、社内コラボレーションの活性化、コスト削減や生産性向上などに寄与できると考えられます。

Microsoft Teamsの最初の導入シナリオ

Microsoft Teams には多様な機能や用途がありますが、「すべて理解して使いこなそう」と意気込む必要はありません。まずは、日々の定時連絡をチャットで投稿するようにして、それに「いいね」をつけるだけでもOKです。これまで上司がチーム内にメールでCCにメンバーを入れて連絡していたようなことを、Microsoft Teams 上で行うということでもよいでしょう。自社にとって、重要・必要な業務のうちやりやすいことからスタートするのが成功の秘訣で、従業員の理解や協力も得やすくなることでしょう。

一方で、Microsoft Teams などコラボレーションツールの導入・運用は、「新しい共同作業環境」という新しいコンセプトの働き方を始めることとも言えます。そのため、導入から定着、さらなる活用を進めていくためには運用ルールや指針について考える必要があります。

たとえば、Microsoft Teams の機能にチーム内や個人間でのリアルタイムなコミュニケーションが可能なチャットがありますが、チャットとメールの使い分けを議論してルール化することが必要でしょう。その際、何がメール向きの連絡で、何がチャット向き(Teams 向き)の連絡なのかを定めておくことがおすすめです。特定のテーマやプロジェクトに関する業務といった、1つの話題を継続してチーム全体に情報を蓄積したいものはチャットが適しているでしょう。また、リアルタイムのディスカッション、緊急時の連絡などもチャットの方が適しています。

もちろん、こうした試みは最初なかなかうまくいかず、かえって不便に感じることもあるかもしれません。しかし、ツールは使い続けるほどノウハウが蓄積していき、組織での活用ができるようになっていくものです。使いにくい部分の原因は、使い慣れていないだけなのか、使い方が不適切だからなのかを見極めることが必要です。

その際に、Microsoft Teams を活用することで自分達にどのようなメリットがあるかを実感すること、少なくともそのメリットがチーム間で理解されていることが重要です。たとえば、「社内の連絡は脱メール化し、業務連絡のシンプル化や迅速化ができる」ことや、「PowerPoint や Excel が共同編集できる」など、Microsoft Teams を使うことによる具体的なメリットや意義をチーム間で共有することが大切です。

Microsoft Teams 定着の3つのヒント

Microsoft Teams を定着させ、活用していくための3つのポイントをここでは取り上げます。

1つ目は、「小さく始めて、少しずつ範囲を広げていくこと」です。最初から何もかもやり方を変えるのは現場の負担が重くなりすぎて、かえってプロジェクトが進まなくなってしまったり、社内での反発を招いたりするかもしれません。

そのため、たとえば最初は全体への業務連絡や資料共有のためだけにチャットを用いるなど、自社メンバーに便利さを感じてもらえそうなものに限定することをおすすめします。社員が使い慣れてきたタイミングを見計らって、徐々に活用範囲を広げていくといいでしょう。

2つ目は、ツールの活用を定着させるために社内環境を整えることです。必ず Teams を利用する機会を設けること、PCやスマートフォンなどデバイス側にも利用しやすい環境を設定しておくことなどが考えられます。

定期的な利用機会や必ずTeamsを使う業務や伝達事項を作ることです。そのアイディアをいくつか挙げてみましょう。
・日報の提出
・経費申請、その他申請書類の提出
・上長への申請や承認(ワークフローに含まれていない日常的な申請承認など)
・軽微な伝達事項(電話や配達物の申し伝え、訪問前の待ち合わせ時間調整等)
・内線電話の Teams 化(通話履歴を残すことができる)
・受注報告、達成報告 …など

また、デバイスに Teams を利用しやすくする環境を準備することもおすすめです。「アプリを自動起動に設定する」、「スマホにインストールする」など、社員が Microsoft Teams に触れやすい環境を積極的に整備することも定着化には大切です。あるいは、全員で練習利用するタイミングを設けるなどして、基本的な使い方を誰もが理解できるようにサポートすることも有効でしょう。

3つ目は、経営陣や管理職の協力を得ることです。経営者や管理職に、Microsoft Teams の意義について理解を得て、自分自身も率先してツールを利用することで、社員にあるべき姿を示せます。社員にその意義を伝えてもらうことも有効でしょう。現場の社員から経営層に至るまで日々、便利に使い続けて、改善を繰り返していくことで、ますます便利になり、生産性向上にもつながることでしょう。

まとめ

本記事では Microsoft Teams の基本的な概要やメリット、定着のためのヒントなどについて解説しました。また、情シスレスキュー隊では今後も、Microsoft Teams のさらなる活用のヒントを提供していく予定です。

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