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生成 AI - プロンプトの書き方に悩んでしまう…初心者が上手く付き合う方法

情報システム部門
AI
プロンプト
この記事の内容
生成 AI におけるプロンプトとは?
生成 AI 活用比較 ①日報作成の場合
生成 AI 活用比較 ②上層部への提案の場合
まとめ - 生成 AI とうまく付き合うには

生成 AI におけるプロンプトとは?

ソフトクリエイトでは、生成 AI に関するお役立ちセミナーを開催していますが、そこで日々、情シスさんたちの苦悩を耳にします。

  • 業務で活用するイメージが湧かない
  • 全社導入したいが、社員が使いこなせるのか不安
  • 「プロンプト」が大事だと聞くがコツがわからない
  • etc...

生成 AI を活用するにあたり、まず重要になってくるのが「プロンプト」です。
プロンプトとは、人工知能や AI ツールへの指示や質問のために入力するテキストのことです。AI からの回答は人間からの指示によって大きく変わるため、業務で有効に活用していくには具体的で的確なプロンプトを与える必要があります。例えば「回答する役割を与える」「制約条件を付ける」など、より具体的な指示を与えることが、希望する回答を得る近道と言われています。

しかし、生成 AI の良さの一つに、気軽な相談相手のように「対話形式」でやり取りできることがあります。
きっちりと「プロンプト」を組まないと生成 AI を使っているとは言えないのでしょうか?

そこで今回は、「日報作成」「上司への生成 AI 導入の提案」をテーマに、通常の会話のように投げかける「対話形式」と生成 AI が処理しやすい「プロンプト形式」を試してみました。社内でプロンプトの書き方にお悩みの方や生成 AI の活用ハードルを感じている方がいたら、是非共有してみてください!

まずは、定常業務の代表格「日報作成」で、対話形式、プロンプト形式の違いを見てみましょう。

生成 AI 活用比較 ①日報作成の場合

対話形式

対話形式

プロンプト形式

プロンプト形式

実行結果を見てみましょう。

「対話形式」の日報は、最初の指示では業務内容を指定していないので、生成 AI の結果を自分の業務に当てはめて手直しします。一方で「プロンプト形式」の日報は、箇条書きにした自分の業務をもとに文章が書かれているので、事実と異なる部分の修正だけで OK です。
どちらのアウトプットが求めている形式かにもよりますが、日報自体のたたき台は「対話形式」で作り、出来上がった日報をプロンプトに落としこんでおけば、明日以降は1日の業務を箇条書きするだけで、丁寧な日報が作成できますね。

ですが日々の業務は日報のように定型的なものばかりではないですよね。例えば「上層部に向けて、生成 AI 導入について提案する」このような仕事については生成 AI をどのように活かせるか、見ていきましょう!

生成 AI 活用比較 ②上層部への提案の場合

まず提案にあたり、どんなことから考えていけばいいかのアイデア出しから行いたいと思います。このフェーズでは「対話形式」で投げかけてみます。

対話形式

このようにメリットとリスクをまとめて文章化してもらいました。対話形式はゴールがない状態で考えることや、情報を広めに収集するときに適しています。

このリスクとメリットを元に、自社に導入する際に考慮することを細分化して検討を開始します。

さて、続いて企画書を作成します。企画書を作る時点で、目的やゴールはおおよそ見えている状態なので必要事項をプロンプトに落とし込んで指示します。

プロンプト形式

このように企画書の骨子が生成されました。生成された企画書の構成に基づき、自社の状況などをさらに資料に展開して企画書を仕上げていきます。

「上司に提案する」などの型のない業務や今まで実施したことのない業務であっても、生成 AI を使い分けることで、アイデア出しからアウトプット作成まで実施することができました。

まとめ - 生成 AI とうまく付き合うには

生成 AI とのやり取りは、初めは試行錯誤が必要です。最初から完璧なプロンプトを作成することは難しく、実際に AI に指示を出してみて、不足している点を見つけ、それを明確な言葉で加えていくプロセスが必要です。これは普段、職場の人とのコミュニケーションでは伝えなくても良いようなことまで文字として表現する作業であり、慣れないうちは難しく感じるでしょう。

しかし、生成 AI の利用は、文章作成に留まらず、アイデアの創出や思考の整理にも役立ちます。新しい業務やプロジェクトに取り組む際には、まず「対話形式」を用いて概念を探り、その後、定型的なタスクや具体的な成果物の形が明確になってきたら「プロンプト形式」に切り替えることで、AI の潜在能力を最大限に引き出すことができます。

プロンプトをどう書いたらよいか悩んで手が止まってしまった時は、まだ思考が整理されていないかもしれません。そのような時は、対話形式で要素の洗い出しや型を作るところから始めてみると良いでしょう。
プロンプトの具体的な構成に関しては、OpenAI や Microsoft からガイドラインも公開されているので、是非ご覧ください。

最後に…
ソフトクリエイトの「Safe AI Gateway」では、基本となるプロンプトをテンプレートとして予めご用意しています。また、同じ会社のメンバーが作ったプロンプトを「カスタムテンプレート」としてみんなで共有することができるので、自社特有の書式にも活用できます。全社導入のハードルとして「社員が使いこなせるか分からない…」とお悩みの企業様は、ぜひご検討ください。

Safe AI Gateway

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