Windows Server 2008 / R2 サポート終了が近づく中での延長発表
Windows Server 2008 / R2 のサポート終了(EOS:End of Support)まで残り2年を切りました。マイクロソフトはサーバ移行は約2年ほどの準備期間を設け、余裕を持って行うことを推奨していることから、時期的にはすでに待ったなしの状況です。
サポートが終了すると定期的なセキュリティ更新プログラムの提供が終了し、セキュリティリスク増大につながる可能性が指摘されています。現在、Windows Server 2008 / R2 を利用している情シスの方々は、早急に移行するべく準備を迫られている状況だったのではないでしょうか。
このような中、マイクロソフトは2018年7月に、Azure に移行することで無償セキュリティ更新プログラムをさらに 3 年間利用できる新たなオプションを発表しました。例えば、オンプレミス環境で Windows Server 2008/R2 を利用している場合、「アプリケーション コードを変更することなく、ワークロードを Azure に直ちに移行して、セキュリティ更新プログラムを引き続き取得し、ワークロードを保護しながら最新化の計画に取り組むこと」ができるという内容です。さらに、SQL Server を利用している場合は、「ワークロードを Azure SQL Database マネージ インスタンスに移行すること」としています。
(出典)
これは、多忙な情シスにとって、Windows Server のアップデートと、クラウド化という2つの課題を同時に解決するチャンスが到来したととらえることもできるのではないでしょうか。では、Windows Server の Azure 移行の概要やメリットについて見ていきましょう。
Windows Server を Azure に移行するメリットとは?
マイクロソフトでは、Windows Server を Azure に移行する要因の1つとして、「企業がセキュリティと信頼性を向上する必要に迫られていること※」を挙げています。いまやサイバーセキュリティのリスクはあらゆる企業にあり、高度化・巧妙化したサイバー攻撃を自社だけで守ることは不可能です。このような状況下、セキュリティ対策が整ったクラウドサービスを利用したいというのは当然でしょう。また、頻発する大規模災害への備えを考えた時に、システムをクラウド化しておくことは効果的な対策と考えられます。
またAzure への移行は、もちろんセキュリティ対策だけではなく、新たなビジネスチャンス創出にも寄与するものです。Azure 移行や Windows Server 2016 移行を通じて、クラウドアプリケーションの活用、Windows 10 との連携、Azure Active Directory を用いてオンプレミス、クラウド、ハイブリッドのアプリケーションやサービスをシームレスに統合する…など、多様なメリットが考えられるのです。
これらの理由から、Windows Server のサポート延長の無料提供期間を活用してクラウドファーストを推進できる絶好のチャンスといえるでしょう。
しかし、Azure への移行を進めることを考えた場合、クラウド化への取り組み状況は企業によって異なります。そのため、一様に同じ手順ではなく、現状を見極めて「評価」「移行」「最適化」という流れで移行する必要があります。「評価」フェーズでは、自社環境内の Windows Server 2008/R2 のワークロードのインベントリ作成と移行方法の策定、「移行」フェーズでは実際にリソースの移行などを行い、「最適化」フェーズではAzureを最大限に活かすとともにセキュリティ対策などを行うことになります。
この3つのフェーズを効率的に進める時に、多忙な情シスにとっては大きな負担となってしまうかもしれません。その解決策の1つとして、マイクロソフトが設立した「 サーバー移行支援センター 」を利用し、企業にとってスムーズに移行が進めることが挙げられます。「サーバー移行支援センター」では、「 Azure移行パートナー ※」の紹介も行っています。これらのサービスを利用することで、Windows Server 2008/R2 移行の成功と、Azureの活用につなげてみてはいかがでしょうか。
※株式会社ソフトクリエイトは、マイクロソフトの「Azure 移行支援パートナー」として、Windows Server 2008/R2 の Azure 移行を支援しています。詳しくは下記サービスをご覧ください。