2026年6月19日、「kintone Connect Day 〜ひとつじゃない、その先の選択肢〜」がサイボウズ社の東京オフィスで開催されました。初の開催となる本イベントで、連携ソリューションを提供する各企業のブース展示や各種セミナー、AI ✕ kintoneのハンズオン、オフィスツアーなど、リアル開催ならではの魅力あふれるコンテンツが用意されていました。そこで本コラムでは、このイベントの主な内容をレポートします。
はじめに…kintone Connect Dayとは? なぜソフトクリエイトが主催したのか
「kintone Connect Day」は「kintone に関するあらゆる疑問を、1日でまとめて解決できるイベント」というテーマで開催されました。
本イベントの主催は株式会社ソフトクリエイト、共催はサイボウズ株式会社です。ソフトクリエイトが主催した背景には、サイボウズとの長きにわたる良好な関係が挙げられます。ソフトクリエイトは、これまでサイボウズのパートナーとしてkintone をはじめとする製品の導入提案や活用定着支援に取り組んできました。

サイボウズオフィス空間を利用したブース展示やハンズオン、オフィスツアー
本イベントでは、サイボウズ東京オフィスを活用して展示やセッションが行われました。サイボウズオフィスならではのエントランス空間がハブとなり、kintone活用に関する4つのセミナー、AI ✕ kintoneの連携を体験するハンズオン、サイボウズオフィスツアー、kintone活用やkintoneとAI連携に関する展示・相談ブースなどに足を運ぶことができるようになっています。では、それぞれイベント風景を見ていきましょう。
受付〜エントランス空間でのブース展示
受付を済ませて中に入ると、そこにはサイボウズ東京オフィスの「多様な働き方」をイメージしたエントランス空間が広がっていました。


エントランスの「サイボウ樹パーク」ではキリンの「きりんとーん」が出迎えてくれます。樹木のディスプレイが会場マップを表示していたり、ペンギンがチラシを案内していたりして、ビジネスイベントですがほのぼのした雰囲気に包まれていました。
このエントランスには12社のブースが立ち並び、様々なプラグイン/連携サービスの比較・相談を行っていました。AI活用、業務改善、データ活用、外部連携など、多様な課題に対応した製品・サービスを一度に体験できる有意義な場として、多くの来場者が話し込む姿が見られました。
▲サイボウズ、ソフトクリエイトなど12社がkintoneの活動に役立つ情報を提供するブースを展示。なお、このエントランス空間のテーマは、地上と空(クラウド)を虹の架け橋がつないでいるイメージだとか。今回、ソフトクリエイトの展示・相談ブースと「AI ✕ kintone連携体験(ハンズオン)」のコーナーは、この虹の橋を渡った空のエリアにありました。


ブースでは新サービス「Safe AI Insights for kintone」などを展示
ソフトクリエイトのブースでは「Safe AI Insights for kintone」を中心に「Safe AI Gateway」についての相談コーナーが設けられていました。特に「Safe AI Insights for kintone」はkintoneと連携できるAIということで興味・関心を持った方も多かったようです。後述する、ソフトクリエイト畠山によるセッション「kintoneユーザーのためのやさしい AI & データ連携講座」の後には、多くの方が相談ブースに訪れていました。


>関連情報: 自然言語でデータ連携を自動化、kintone 向け新連携サービスを提供開始~CSV・PDF等からのデータ取得・整形・アプリ間連携を実現「Safe AI Insights for kintone」~
ハンズオン「AI ✕ kintone連携」を実際に体験してみました
ソフトクリエイトのブースからさらに先に進むと、「AI ✕ kintone連携体験」のハンズオン実施会場がありました。ハンズオン会場を見ると多くの人々が訪れて、実際にPC操作しながらAIとkintone連携について学んでいました。今回、実際にハンズオンを体験してみましたので、その一部を写真とともにご覧ください。


今回は、私が車両点検や現場確認のような業務を行っているというケースを想定し、kintone上に自動車部品の写真を投稿しAIチャットで確認するという流れを体験しました。例えば、現場で撮影した写真をkintoneに登録し、「異常がないか」「気になる点はないか」をAIに確認する、といった使い方です。
実際に操作してみると、写真付きの報告内容をAIが読み取り、確認ポイントの洗い出しや見落とし防止に役立てられる可能性があることがわかりました。もちろん、最終的な判断はベテランや詳しい担当者が行う必要がありますが、日々の点検・報告業務でAIが一次確認や確認観点の提示を支援することで、業務効率化や品質の平準化につながるイメージを持つことができました。


今回のハンズオンを通じて、kintoneとAIを組み合わせることで、現場で撮影した写真や登録された情報をもとに、確認作業や判断の補助に活用できることを体感しました。実際に手を動かして試したことで、AIの活用が特別なものではなく、日々の点検・報告業務の延長線上で使えるものだと理解できました。kintoneとAIの連携を自社業務でも試してみたいという意欲が高まり、実際の業務改善にも役立てられるイメージが湧いてきました。
大人気のサイボウズオフィスツアーに参加!多様な働き方を支える現場
多様性への先進的な取り組みで知られているサイボウズ。このようなオフィスを案内してもらえるツアーだけに、集合時間前にはすでに多くの人々が待機して開始を心待ちにしていました。ツアー参加者は約50名に上り、オフィスツアーへと出発しました。


まず紹介するのは、エントランス付近にあるカフェやバルを思わせるような多目的スペースです。今回のイベントでは休憩室として用いられましたが、セミナーや社内の懇親会など、各種イベントに便利に用いられているとのことでした。
次が、この「CYBOZU CAFE」と掲げてあるカウンターがあるスペース。カフェのように使うばかりではなく、商談に利用するケースも多いそうです。リラックスして対話ができることで商談がスムーズに進む効果も期待できるとのこと。こんな空間で商談してみたい…と思わせられるような魅力的な場所です。


また、サイボウズの「多様性」への取り組みを具現化する、インクルーシブを意識したスペースの1つがこの「DIVER」です。靴を脱いで利用できるので、小さな子供を連れて出社した場合など様々な目的で用いることができるそうです。ほかにも、天井に礼拝用の方位図が記載されていたり、車いすの導線を確保していたりするなど、Diversityへの取り組みを感じさせる空間でした。


そのほかの会議スペースも順に見ていきました。色や形などが異なる個性的な会議スペースが設けられていました。それぞれの会議室の名称は港町で統一されているとのことでした。
今回、セミナー会場として利用したのが「CYBOZU FACTORY」という黄色の外壁が特徴的なスペースです。工場やガレージをモチーフとしていて、何かを生み出しそうなクリエイティブなイメージがあふれる空間でした。
なお、今回は執務室の写真撮影は残念ながらNG。簡単に紹介すると、執務室には従業員がのびのびと働ける工夫が随所に設けてありました。例えば、集中して業務するためのエリア、小腹を満たしたり会話したりしやすいエリア、文具などの貸し出しコーナー、休憩時間に利用できる簡易的なトレーニングコーナーなど、自分のペースで働きやすそう、と思えるようなオフィスでした。サイボウズの多くの社員はテレワーク勤務で、当日に出社しているのは全体の2〜3割とのことでした。
kintoneユーザーに役立つ4つのセミナーを開催、「AI&データ連携講座」に注目
「CYBOZU FACTORY」では、kintoneユーザーに向けて4つのセミナーが開催されました。これらのセミナーに先立つオープニングセッションでは、サイボウズ 谷村 友紀恵 氏とソフトクリエイト 早川 敏弘が、「kintone Connect Day はkintone に対するあらゆる疑問を1日で解決できるイベント」と案内するとともに、ブースやセミナーの見どころなどを紹介しました。
ソフトクリエイト 早川 敏弘(右)
ここでは、多くの来場者を動員した注目のセミナーである、ソフトクリエイト 畠山の「kintoneユーザーのための、やさしいAI&データ連携講座」を中心に、下記の4つのセミナーの概要をレポートします。
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kintoneユーザーのための、やさしいAI&データ連携講座
講師:株式会社ソフトクリエイト 畠山 覚畠山のセミナーでは、「AIの種類やkintone連携の基本」をテーマに解説。会場にはほぼ満員となる80名以上が参加し、このテーマへの関心の高さを伺うことができました。
まずは、AIを活用する前提として、AIの適材適所とAIに関する誤解について紹介しました。AIは大きく分けて6種類あり、それぞれ組み合わせて活用することが重要と伝えました。適したAIを活用しないと、意図した通りの回答にならない、コストがかかり過ぎてしまうといった失敗につながりかねないということです。
関連コラム: AI本格活用の第一歩は“種類”の理解から!6種のAI使い分けと組み合わせ方の基本
これは、「kintone ✕ データ連携 ✕ AI」についても同様に考える必要があります。畠山は例として、そのままでは活用が難しい、問い合わせ文言、業務日報、メール、PDF、画像などの非構造データを、AIを活用してデータを整理してからkintoneに登録することで業務活用が促進するという例を挙げました。

また、「データ連携のコツ」として、次のような点の解説がありました。1つ目は、kintoneにデータを集約することをしないという点。集約が目的となってしまうと、スクラッチなど個別開発だらけになりブラックボックス化してしまいかねません。
2つ目は、“正”となるマスタデータ、いわゆるゴールデンマスターを定義することが重要という点。どれが最新で正しいデータかわからなくなるようなことは避ける必要があります。

しかし、このようなAI活用は「簡単にはできないのではないか?」と考える方も多いと考えられます。そのような場合には、様々な解決策が考えられますが、例えばソフトクリエイトの「Safe AI Insights for kintone」も活用できると伝えました。このような連携サービスを活用することで、これまで必要と感じていた開発が不要になる可能性がある点を畠山は強調しました。ぜひ、このような製品を活用してkintoneとのデータ連携を進めてみてはいかがでしょうか。

>関連情報: 自然言語でデータ連携を自動化、kintone 向け新連携サービスを提供開始~CSV・PDF等からのデータ取得・整形・アプリ間連携を実現「Safe AI Insights for kintone」~
失敗事例から学ぶ!kintone 導入成功ガイド
講師:サイボウズ株式会社 カスタマーサクセス部 林 浩人 氏サイボウズからは「失敗事例から学ぶ!kintone 導入成功ガイド」として、実際の導入現場で起きた失敗談を取り上げました。その上で、成功に向けた具体例として下記の内容が重要だとまとめました。
- 最低限、理解すべき機能だけを理解する
(すべての機能を理解し活用するのは困難) - 業務を棚卸し、何を改善すべき業務か整理する
(効果的な業務から改善を進める) - 使う人と一緒に、kintoneについて会話する
(利用する部門と相談しながら導入することが重要)

一方で、どのように導入すべきか難しいという場合には、サポートサービスを利用するなど、外部のプロフェッショナルの力を借りることも選択肢とすべきと述べました。
kintone ×ワークフロー連携で運用コストを「半減」!5年間で数千万円を削減したDX事例公開
講師:株式会社エイトレッド 長久保 健三 氏Agile WorksやX-pointなどのワークフロー製品で知られるエイトレッドは「kintone ×ワークフロー連携で運用コストを『半減』!」というテーマを、事例とともに取り上げました。
1社目の事例では、ワークフローをSaaSに移行し開発・保守費を大幅に削減した企業を紹介。申請・承認はワークフローで実施し、その結果をkintoneへ自動連携することで台帳管理などの活用。
2社目の事例では年間約1万枚の紙申請を電子化し、kintoneとワークフローを組み合わせることで、現場のコミュニケーションを維持しながらペーパーレス化を実現した企業を紹介しました。

「営業が営業する時間を増やす」ためのkintone活用〜マスタメンテナンスから解放する仕掛けとAI連携のリアル〜
講師:株式会社成田デンタル 吉原 大騎 氏kintoneユーザー企業を代表し、成田デンタルが「『営業が営業する時間を増やす』ためのkintone活用〜マスタメンテナンスから解放する仕掛けとAI連携のリアル〜」というテーマで導入現場の実例を紹介。
成田デンタルでは、kintoneを顧客管理アプリに活用するなど、営業活動に幅広く用いています。「営業が営業する時間を増やす」仕組みを作るためにも、活動報告と顧客管理など複数アプリへの二重入力を解消。さらに、活動報告を経営層の情報共有や表彰、人事評価にも活用することで、営業担当者が入力する価値を実感できる運用を実現しています。また、AIをレシート画像のデータ抽出や音声入力の文章整形などにも活用し入力負荷をさらに軽減するなど、営業にとって効果的な活用を進めているとのことです。

まとめ
サイボウズ東京オフィスで開催された「kintone Connect Day 〜ひとつじゃない、その先の選択肢〜」は好評のうちに終了しました。募集に対し想定した以上の申込みがあり、現地には100名もの参加者が訪れました。アンケート回答者への来場者満足度では96%が「満足」、最も好評だったコンテンツは「セミナー」という結果となりました。
また、いただいたご要望などは、今後のイベントにもぜひ反映し、さらに内容を充実させていきたいと思います! 今後のセミナーやイベントにもご期待ください。



















