どうも、株式会社ソフトクリエイト で情報屋やってます。山口です。
普段は企業様向けに Microsoft 365 活用のご支援をおこなっています。
「なんか新しい GPT が出たらしいけど、プロンプトの書き方も変わるの…?」そう思っている方、けっこう多いんじゃないでしょうか (^^;
AIモデルが進化するたびに、「どう使えばベストなの?」って悩みますよね。特に業務でAIを活用していると、ちょっとした出力の違いが、仕事のクオリティに直結するので気になるところです。
ChatGPT-5.2 プロンプトガイド完全解説!〜進化したAIモデルを使いこなすコツ〜
■ はじめに 〜GPT-5.2、何が変わったの?〜

今回の投稿では、「OpenAI Cookbook - GPT-5.2 Prompting Guide」を参考にしつつ、GPT-5.2 では、どんな指示やカスタム指示を意識すると“安定して”いい感じに動くのか?という観点で整理してみます。
OpenAI Cookbook - GPT-5.2 Prompting Guide
https://cookbook.openai.com/examples/gpt-5/gpt-5-2_prompting_guide
※なお、ここで紹介するプロンプトの多くは、以前のモデルでも記述自体は可能でした。
ただし GPT-5.2 では、指示への遵守精度が上がり、意図した通りに再現されやすくなった、という点が大きな違いだと感じています。
GPT-5.2 の特徴
| 精度と信頼性の向上 | 指示への遵守がより厳密に。出力も構造化されやすい。 |
|---|---|
| 冗長性の低減 | 余計なことを言わない。簡潔でタスク重視の回答が得意。 |
| ツール連携強化 | 複雑なエージェントワークフローでのツール利用がスムーズ。 |
| 保守的な推論 | 曖昧な場合は無理に断定せず、理由付けを重視。 |
今までのモデルと比較すると、「指示どおりに動く」「余計なことをしない」という点がかなり強化された印象です。
ただし裏を返すと、「明示的に書いていないことは、やってくれない」というモデルではないかなと(^^
■ GPT-5.2のプロンプトで意識すること5選

❶「どれくらい書いて!」を明確に
GPT-5.2 は、これまで以上に「あれこれ説明しすぎない」傾向があります。
シンプルな質問では嬉しい反面、もうちょっと詳しく書いてほしかった…
というケースも出やすくなります。なので、長さ・粒度・構成は、プロンプトで明示するのが前提と考えた方が安心です。
【プロンプト例(長さを数で指定)】
•次のテーマを「800〜1,000文字」で解説してください。
•構成は「結論→理由→具体例→まとめ」。
•箇条書きは最大7個まで。
•専門用語は1行で補足してください。
【プロンプト例(段落数・粒度で指定)】
•3段落で説明してください。
1段落目:要点(2〜3行)
2段落目:背景(5〜7行)
3段落目:実務での使い方(箇条書き5個)
【プロンプト例(短くしたい時)】
•200文字以内で、結論だけください。
•前置き・一般論・注意書きは不要です。
•出力は1段落のみ。
❷「それは要らない!」を明確に
GPT が「良かれと思って」余計な説明や提案をしてくる経験、ありますよね(^^;
GPT-5.2 では、禁止事項を明示すると、それをかなり忠実に守ってくれるようになっています。
【プロンプト例(禁止事項を列挙)】
•次の条件で回答してください。
oやらないこと:前置き、雑談、まとめ直し、免責、一般論の長文、余談、例の追加
oやること:結論→手順→注意点(最大3つ)
o形式:Markdown、見出し2つまで、箇条書き中心
【プロンプト例(余計な提案を止める)】
•私が聞いていない代替案・追加機能提案は出さないでください。
•不足情報がある場合は、勝手に補完せず「確認質問を最大2つ」だけしてください。
•それ以外は、いま与えた条件の範囲で答えてください。
【プロンプト例(成果物だけ欲しい時)】
•出力は「最終回答のみ」。思考過程・途中経過・解説は書かないでください。
•余計な見出し(はじめに/結論/補足など)は不要です。
❸「自信満々で嘘つかないで!」
AIで一番怖いのが、曖昧な質問に対して、自信満々に間違った回答を返されることですよね。
GPT-5.2 では「保守的な推論」が強化されていますが、それでも前提が曖昧なままだと、誤った回答が出る可能性はあります。
なので、プロンプト側で安全装置を付けてあげるのが効果的です(^^
【プロンプト例(不確実な場合の基本ルール)】
•情報が不確実・曖昧な場合は、断定せず「不確実」と明記してください。
•推測で補完せず、分かっている範囲と分からない範囲を分けて書いてください。
•根拠がない場合は「不明」「要確認」と書いてください。
【プロンプト例(事実と推論を分離)】
•回答は必ず次の構造で出力してください。
o事実:公式情報・一般に確認されている内容
o推論:事実をもとにしたあなたの推測(推測と明記)
o注意点:前提が変わる可能性がある点
➍新機能 Compaction(長い会話を前提にする)
GPT にはコンテキスト(覚えられる量)に上限がありますが、GPT-5.2 では内部的に"会話を圧縮しながら継続する仕組み(Compaction)"が強化されています。
Compaction自体は内部的な仕組みですが、要約ルールやアンカー設計をプロンプトで与えることで、その恩恵を受けやすくなりそうです(^^
【プロンプト例(自己要約ルール)】
•各ターンの最後に「ワーキングメモ」を更新してください(100〜150文字)。
o目的:
o決定事項:
o未決事項:
o次アクション:
【プロンプト例(段階生成)】
•最初に章立て(見出し案)だけ出してください。
•私がOKしたら本文を作成してください。
•勝手に全文生成まで進まないでください。
➎Web検索・リサーチ 〜情報統合能力を活かす〜
GPT-5.2 は情報統合能力も向上していますが、「引用ルール」「時点指定」を書かないと危険なのは変わりません。
【プロンプト例(検索ルール)】
•公式ドキュメント・一次情報を優先してください。
•出典が確認できない情報は断定しないでください。
•「◯年◯月時点では〜」のように時点を明記してください。
■ まとめ

GPT-5.2 は、「プロンプトが新しくなった、というより」「書いた指示が、安定してその通りに動くモデル」になったという印象です。
- 5.0 以前:書いてもブレることが多かった
- 5.2:条件や制約を書けば、かなり忠実に再現される
なので、プロンプト・カスタム指示・Memory(記憶)を丁寧に設計するほど、差が出るモデルと言えそうですね (^^








