株式会社ソフトクリエイト 戦略ビジネス部 で情報屋やってます。山口です。
今時点で、私の理解している範囲で、Bing Chat Enterprise についてまとめてみました(^^;
1.Bing Chat Enterprise とは?
仕事のための AI 支援チャットにより、Bing を大幅に拡張した Bing Chat Enterprise では、AI を活用したビジネス向けチャットと業務データの保護を提供します。
Bing Chat は、Microsoft が提供する対話型の AI チャットツールで、ユーザーからの問いに対して、Bing 検索機能と OpenAI GPT-4 の技術を組み合わせて結果を返します。
そのため、返答内容が Chat GPT とは異なり、AI の学習データ + MS Bing Web 検索結果 = 応答結果 といった感じになります。
※ Bing Chat も Chat GPT も、LLM(大規模言語モデル)と呼ばれるサービスの1つだとご理解ください。
Bing Chat Enterprise の有効化の手順を知りたい方はコチラの記事へどうぞ。
2.Bing Chat Enterprise の特徴(制限)について
- Bing Chat の各機能が利用できます。ただし、今時点で、個人向けで利用できている機能のすべてが利用できるわけではありません。
- サービスの利用に際しては、Microsoft Entra ID (組織アカウント)での認証が必要となります。
- チャットに入力された情報(入力および結果)は、各組織にて契約された Bing Chat Enterprise のサービス内で保護されます。
- 保護された情報(入力および結果)は、サービス提供側である Microsoft での参照および AI の学習に利用されません。
- Bing Chat Enterprise で表示される広告等については、ユーザーのサイトアクセスの分析に基づかない形で、表示されます。
- Microsoft 365 テナントの情報や Office ファイル( Word, Excel, PowerPoint )等の組織のリソースへのアクセスや参照は行われません。
- Bing Chat の拡張機能(アドイン)をサポートしません。
- チャットの入力内容や応答結果の履歴機能が無効化されています。そのため、過去の入力と結果を再表示するようなことはできません。
Bing Chat Enterprise は、Microsoft 365 ( Microsoft Entra ID )を利用して、認証を行いますが、入力欄に入力した内容や回答内容については、組織外に漏れないよう作られています。
3.Bing Chat Enterprise の提供価格
- Microsoft 365 E3、E5、Business Standard、Business Premium のプランに標準で含まれます。
- 現在はプレビュー版ですが、正規版の公開時には、1ユーザーあたり月額5ドルの単体サービスとして提供される予定です。
Microsoft 365 E3、E5、Business Standard、Business Premium のプランには、正式公開後も、追加料金無しでの利用が可能なようです。
※ EMS E3 / E5, Apps for Business / Enterprisesには付いてこないので、別途単体で契約する必要がありそうです。