
株式会社ソフトクリエイト 戦略ビジネス部 情報屋の山口です。
iOS / iPadOS 向けのアプリ保護ポリシーの適用時の制限状況を確認する
今回は、iOS / iPadOS にアプリ保護ポリシーが適用された後の動作についてご案内します。
①アプリ保護ポリシーの適用
アプリ保護ポリシーが各 Microsoft 365 アプリに適用されると、「このアプリに存在する組織のデータは、現在、組織により、保護されています。続行するには、アプリを再起動する必要があります。」と表示されますので、「OK」をタップして、アプリを再起動すれば、アプリ保護ポリシーが効いた状態になります。
さて、続けて、アプリ保護ポリシーが適用されることで制限される動作についてです。
②Microsoft 365 関連アプリから、その他のアプリへのデータの貼り付けが制限されます。
この制限により、Outlook や Teams 、Excel 上の会社の情報を許可していないアプリにコピー・貼り付けて、漏洩を防ぐことが可能です。例えばとして、Excel 上に記載されているマイナンバーや口座情報を iPhone にインストールした個人のアプリに貼り付けて、持ち出すようなことを防げます。
③Microsoft 365 関連アプリから、モバイルデバイスのローカルストレージへのファイルの保存が制限されます。
この制限により、Outlook や Teams 、OneDrive アプリで開いた企業データを iPhone のローカルストレージに保存して、持ち出したり、はたまた、個人でインストールしたアプリにデータを共有して転送させたりすることを防げます。
④iPhone のファイルアプリへの保存が制限される。
③とほぼ同じ理屈になりますが、ファイルアプリへの保存も制限されます。
⑤OneDrive for Business と SharePoint Online 以外のクラウドストレージサービスへの企業データの保存が制限される。
この制限により、追加したクラウドストレージ経由での企業データの漏洩を防ぐことが可能です。
⑥Microsoft 365 サービスへのアクセス時に、利用するブラウザーを Edge に強制する。
※Edge ブラウザーは、アプリ保護ポリシーの制御対象になるので、Edge ブラウザー以外への組織データの転送やファイルダウンロードを制限できます。
これら以外の何かしらの操作でモバイルアプリ上からデータを持ち出せたとしても、利用した組織のデータ自体が、暗号化処理されていますので、異なるデバイス上のアプリ、クラウドサービスでのファイル自体が閲覧できない状態になります。
MAM については、なじみのない機能かと思いますが、モバイルデバイス上で企業のデータを保護するためには、大変有用な機能ですので、是非使ってみてください。
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